私は、関西医科大学心療内科で研修し、その後は同大学病院、ならびに、市中病院で診療に従事し、森ノ宮医療大学では心身医学の専任講師をさせていただいております。また、統合医療(西洋医学と代替療法を統合的におこなう医療)も専門としており、特にホメオパシーやフラワーエッセンスといった自然療法にも取り組んでまいりました。
そのため、ストレス要因を見極め、改善、ケアすることが健康を維持する上で重要となります。けれども、現実には、ストレスの過小評価や、むしろストレスの自覚がないことが多いために、知らないうちに健康が損なわれてしまうのです。けれども、心の問題が体にさまざまな影響を及ぼしていることや、体の病気から心の病につながっていることは、未だ、十分に理解されていません。また、病は、健康や生活を障害するつらい状態でありますが、必ずしも憎むべき敵ではなく、自分や家族に重要なことを気づかせてくれる人生のメッセンジャーとしての側面も多く認められます。そして、そのメッセージの理解が深まることで、病状だけでなく、人生も好転していくことがしばしば見られますが、この点も見落とされがちです。
心療内科は、一人の人間としての患者さんに敬意を払い、心身両面からの治療、さらには、ストレスや病の意味といった面も考慮しながら、健康維持や向上、よりよい人生を生きるためのサポートをしていくことも目標としております。
当科では専門的な心理ケアとして、林 祐造 臨床心理士によるカウンセリングを行っております。また、代替療法についてのアドバイスなども可能な限りおこないたいと思っております。私にとって「心と体の両面からのリハビリ」を目指す当院で、スタッフと共に働けることは大きな喜びであり、地域の医療に貢献できるよう、邁進してまいりたいと存じます。今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
心療内科医長 土井 麻里